最終更新日:2019/04/25
コスパに優れたキャットフードはどれ?1日100円以下の総合栄養食を調査してみた!

1日あたり100円以下の総合栄養食をリサーチ
可愛い猫ちゃんのためとはいえ、キャットフードにかかる費用は想像以上に大きいもの。
とくに多頭飼育されている方は、そうでない方の倍以上の出費がかかってしまいますから、1日あたり100円以下で賄えるキャットフードがあると助かりますよね。
しかし、激安キャットフードの多くは、香料や着色料、合成添加物が含まれている粗悪なものばかり…
そこで今回は、余計な添加物を使用せず、1日あたり100円以下で賄える総合栄養食をリサーチしてみました。
調査対象となったキャットフードがこちら。(全てカリカリです。)
それでは早速、リサーチ結果を見ていきましょう。
コスパ最強のキャットフード「ゴールデンネックス」
ゴールデンネックスは、株式会社イトウアンドカンパニーリミテッドが販売する総合栄養食になります。
かなりリーズナブルな価格で入手できますが、植物性原料の使用比率が高いので、猫が消化しやすいように加工されているかどうかが気になるところですね。
また、4.0kgという大容量で販売されていますが、酸化防止剤が使用されていないません。
開封後は、なるべく空気に触れないようにジップロックに小分けにするなどの対策をしておきましょう。
価格 | 890円 |
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内容量 | 4.0kg |
原材料 | 豆類(大豆ミール等)、小麦ふすま、タピオカ、とうもろこし、油脂類(チキンオイル、パームオイル、サーモンオイル)、フィッシュミール、ミートボーンミール、チキンミール、コーングルテンミール、動物性たんぱく加水分解物、かつお・まぐろエキス、塩化ナトリウム、ビタミン類(A、D、E、K、C、B1、B2、B6、B12、パントテン酸、葉酸、ナイアシン、ビオチン、コリン)、ミネラル類(硫酸第一鉄、硫酸銅、硫酸マンガン、酸化亜鉛、亜セレン酸ナトリウム、ヨウ化カリウム)、アミノ酸類(タウリン)、保存料(プロピオン酸) ※:太字で表示されている原料は、安全性が心配される原料です。詳しくは下記項目「激安キャットフードの原料」をご覧ください。 |
成分分析値 |
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代謝エネルギー | 342kcal/100g |
原産国 | タイ |
給餌目安 (1日あたりの価格) |
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コスパに優れた商品で知られるブランド「トップバリュー」
イオングループのプライベートブランドとして知られる「トップバリュー」ですが、実はキャットフードも販売されているのをご存知でしょうか。
販売されているのは「まぐろ(成猫用)/かつお(成猫用)/まぐろ&かつお(高齢猫用)」の3種類。
1日あたりのコスパが17円あることに加えて、高齢猫用には関節の健康維持に役立つグルコサミンとコンドロチンが配合されています。
余計な添加物も含まれていないので、コスパに優れながらも健康に対する心配が少ないのは嬉しいですよね。
価格 | 648円 |
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内容量 | 3.0kg |
原材料 | とうもろこし、大豆ミール、小麦ふすま、コーングルテンミール、チキンミール、タピオカ、チキンオイル、パーム油、フィッシュミール、動物性たん白エキス、かつおエキス、ミネラル類(ナトリウム、クロライド、カルシウム、リン、鉄、亜鉛、マンガン、銅、ヨウ素、セレン)、ビタミン類(A、D3、ナイアシン、B1、パントテン酸、B2、B6、葉酸、K、ビオチン、B12、塩化コリン)、タウリン、保存料(プロピオン酸)、酸化防止剤(V.C、V.E) ※:太字で表示されている原料は、安全性が心配される原料です。詳しくは下記項目「激安キャットフードの原料」をご覧ください。 |
成分分析値 |
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代謝エネルギー | 350kcal/100g |
原産国 | 記載なし |
給餌目安 (1日あたりの価格) |
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安価な国産キャットフード「JPスタイル 和の究み」
JPスタイル和の極みは、日清ペットフード株式会社が販売する総合栄養食になります。
お腹に嬉しい「オリゴ糖」に加えて、安価なキャットフードにはあまり配合されることのない「乳酸菌」も配合されているので、愛猫の健康維持にも役立ってくれそうです。
使用されている小麦・チキンミール・削り節ミールは国産のものが使用されていますので、国産キャットフードにこだわりのある方にとっては嬉しいのではないでしょうか。
なお、パッケージは250gずつに小分けされていますので、酸化防止策についても問題なさそうですね。
価格 | 662円 |
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内容量 | 1.0kg |
原材料 | 穀類(小麦全粒粉/コーングルテンミール/中白糠/とうもろこし/ホミニーフィード/小麦粉)/肉類(チキンミール/ミートミール)/でんぷん/油脂類(動物性油脂/フィッシュオイル)/魚介類(削り節ミール/フィッシュパウダー/まぐろ節/かつおパウダー)/ビートパルプ/粉末セルロース/オリゴ糖/β-グルカン/ユッカ抽出物/乳酸菌末(エンテロコッカス・フェカリス)/ミネラル類(カルシウム/リン/カリウム/ナトリウム/塩素/鉄/銅/マンガン/亜鉛/ヨウ素)/フマル酸/アミノ酸類(メチオニン/タウリン)/ビタミン類(A/D/E/K/B1/B2/B6/パントテン酸/ナイアシン/葉酸/コリン)/酸化防止剤(ローズマリー抽出物) ※:太字で表示されている原料は、安全性が心配される原料です。詳しくは下記項目「激安キャットフードの原料」をご覧ください。 |
成分分析値 |
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代謝エネルギー | 350kcal/100g |
原産国 | 日本 |
給餌目安 (1日あたりの価格) |
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リーズナブルなキャットフードの代名詞「ピュリナワン」
ピュリナワンは、ネスレ日本株式会社が販売する総合栄養食になります。
16種類以上のラインナップを完備しつつ、リーズナブルな価格で手に入るので、既に与えたことがあるという方も多いのではないでしょうか。
ピュリナワンの問題点として、穀類の使用が挙げられることが多いですが、実はグレインフリーのフードも販売されています。
また、人気の「避妊・去勢した猫の体重ケア」の炭水化物の含有比率は約27%とそこまで高くないので、血糖値が急激に上昇するようなこともなさそうです。
お近くの販売店でも入手できますが、オンラインで定期購入することもできる(毎月手元に届く)ので、長期的に続けやすいキャットフードだと思います。
価格 | 1,413円 |
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内容量 | 2.2kg |
原材料 | ターキー、チキンミール、コーングルテン、米、脱脂大豆、とうもろこし、大豆たんぱく、セルロース、牛脂、酵母、大豆外皮、たんぱく加水分解物、キャノーラミール、ほうれん草、にんじん、ミネラル類(カルシウム、リン、カリウム、ナトリウム、クロライド、鉄、銅、マンガン、亜鉛、ヨウ素、セレン)、カラメル色素、ビタミン類(A、D、E、K、B1、B2、パントテン酸、ナイアシン、B6、葉酸、ビオチン、B12、コリン)、アミノ酸類(タウリン)、酸化防止剤(ミックストコフェロール) ※:太字で表示されている原料は、安全性が心配される原料です。詳しくは下記項目「激安キャットフードの原料」をご覧ください。 |
成分分析値 |
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代謝エネルギー | 330kcal/100g |
原産国 | アメリカ |
給餌目安 (1日あたりの価格) |
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a-iペプチド配合のキャットフード「ミャウミャウ」
ミャウミャウは、アイシア株式会社が販売するキャットフードです。
アイシア株式会社といえば、コンビニやスーパーでよく見かける『黒缶』の方が有名かもしれませんが、黒缶の1日あたりのコスパは約133円以上と以外と高いんです。
それに比べて、ミャウミャウのコスパは1日あたり約45円とリーズナブル。
さらに、北里大学時医学部の有原圭三教授との共同開発によって生まれた「a-iペプチド」が、猫の味覚の中でも敏感な「うまみ」にアプローチします。
安くて、美味しさにも配慮したミャウミャウは、グルメな猫ちゃんにピッタリなのかもしれませんね。
価格 | 577円 |
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内容量 | 580g |
原材料 | 穀類(とうもろこし、コーングルテンミール、小麦粉)、肉類(ビーフミール、チキンレバーパウダー)、魚介類(魚粉、フィッシュエキス、かつおペプチド)、動物性油脂、セルロース、オリゴ糖、ミネラル類(Na、Cl、K、Ca、P、Zn、Fe、Mn、Cu、Co、I)、ビタミン類(A、D3、E、K3、B1、B2、B6、B12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチン、コリン、C)、アミノ酸類(メチオニン、タウリン)、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ハーブ抽出物) ※:太字で表示されている原料は、安全性が心配される原料です。詳しくは下記項目「激安キャットフードの原料」をご覧ください。 |
成分分析値 |
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代謝エネルギー | 353kcal/100g |
原産国 | 日本 |
給餌目安 (1日あたりの価格) |
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年齢や体質に合わせて9種類から選べる「ファーストチョイス」
ファーストチョイスは、アースペット株式会社が販売する総合栄養食になります。
安価なキャットフードに使用されることの多い「ミートミール」や「家禽ミール」を使用していないので、「〇〇ミール」が心配な方でも安心して手に取ることができるようになっています。
種類も豊富で、離乳期から1歳まで・1歳以上・10歳以上・15歳以上の広いライフステージをカバーしつつ、毛玉ケア・下部尿路の健康維持・ダイエットなど用途別に使えるものも完備していますので、痒いところにしっかりと手が届くのも評価したいポイントの1つです。
価格 | 508円 |
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内容量 | 500g |
原材料 | 鶏肉、玄米、コーン、コーングルテンミール、鶏脂、サーモン、ビートパルプ、たん白加水分解物、セルロース、乾燥全卵、全粒亜麻仁(オメガ3脂肪酸源)、サーモン油(DHA源)、酵母、乾燥トマト、マンナンオリゴ糖、乾燥チコリ(イヌリン源)、ユッカ抽出エキス、大豆レシチン、硫酸水素ナトリウム、DL-メチオニン、タウリン、ビタミン類(A、D3、E、C、B1、B2、パントテン酸、ナイアシン、B6、葉酸、ビオチン、B12、コリン)、ミネラル類(ナトリウム、クロライド、カリウム、鉄、亜鉛、マンガン、カルシウム、セレン、ヨウ素)、酸化防止剤(ビタミンE) ※:太字で表示されている原料は、安全性が心配される原料です。詳しくは下記項目「激安キャットフードの原料」をご覧ください。 |
成分分析値 |
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代謝エネルギー | 353kcal/100g |
原産国 | 記載なし |
給餌目安 (1日あたりの価格) |
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ヒアルロン酸を配合した「ビューティープロ」
ビューティープロは、日本ペットフード株式会社が販売する総合栄養食になります。
粒の形がハート型になっているのが特徴的で、「マリンコラーゲン」や「ヒアルロン酸」、「GABA」など市販のキャットフードにはあまり配合されないような成分が含まれているのも注目のポイント。
また、ストルバイト尿石に配慮してマグネシウム量を0.075%に調整されています。
酸化防止剤には天然のミックストコフェノールとローズマリー抽出物が使われており、パッケージも280gずつ小分けにされているので、酸化対策はバッチリですね。
価格 | 999円 |
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内容量 | 1.4kg |
原材料 | 穀類(トウモロコシ、コーングルテンミール、パン粉、小麦粉)、肉類(牛肉粉、チキンミール、チキンレバーパウダー)、タピオカα化でん粉、油脂類(動物性油脂、植物性油脂、γ-リノレン酸)、魚介類(フィッシュパウダー、マリンコラーゲン)、オリゴ糖、GABA、ミネラル類(カルシウム、リン、カリウム、ナトリウム、クロライド、銅、亜鉛、ヨウ素)、pH調整剤、酵母細胞壁(食物繊維源)、アミノ酸類(タウリン、トリプトファン、メチオニン)、ビタミン類(A、B1、B2、B6、B12、D、E、K、ニコチン酸、パントテン酸、葉酸、コリン)、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリー抽出物)、ヒアルロン酸 ※:太字で表示されている原料は、安全性が心配される原料です。詳しくは下記項目「激安キャットフードの原料」をご覧ください。 |
成分分析値 |
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代謝エネルギー | 360kcal/100g |
原産国 | 日本 |
給餌目安 (1日あたりの価格) |
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無着色・無香料・保存料不使用にこだわった「モンプチ ナチュラル」
リーズナブルなキャットフードとして知られるモンプチですが、実は余計なものを使用しないことをコンセプトに開発されたナチュラルシリーズが存在します。
その特徴として「無着色・無香料・保存料不使用」を掲げており、酸化防止剤にミックストコフェノール(ビタミンE)を使用することで酸化への配慮も行っています。
それでいながら1日あたりのコスパが約61円なので、今回リサーチした中では最も評価できるキャットフードといえるのではないでしょうか。
モンプチナチュラルには、天然のお魚贅沢・新鮮若鳥の贅沢・白身魚とチキンの贅沢の3種類がありますので、飼い猫の好みによって選べるのもいいですね。
懸念点として挙げられるのはチキンミールが使用されてること。
これで副産物が使用されていないことが明言されていれば完璧だったのですが、残念ながらそのようなアナウンスはないようです。
価格 | 510円 |
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内容量 | 500g |
原材料 | チキン、コーングルテン、とうもろこし、チキンミール、大麦、牛脂、脱脂大豆、たんぱく加水分解物、米、モルトエキス、酵母、魚油、ミネラル類(カルシウム、リン、カリウム、ナトリウム、クロライド、鉄、銅、マンガン、亜鉛、ヨウ素、セレン)、ビタミン類(A、D、E、K、B1、B2、パントテン酸、ナイアシン、B6、葉酸、ビオチン、B12)、アミノ酸類(タウリン、メチオニン)、酸化防止剤(ミックストコフェロール) ※:太字で表示されている原料は、安全性が心配される原料です。詳しくは下記項目「激安キャットフードの原料」をご覧ください。 |
成分分析値 |
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代謝エネルギー | 381kcal/100g |
原産国 | アメリカ |
給餌目安 (1日あたりの価格) |
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現代の猫にフォーカスした「サイエンス・ダイエット」
サイエンス・ダイエットは、日本ヒルズ・コルゲート株式会社が販売する総合栄養食になります。
猫の室内飼育が一般的となり「肥満」や「運動不足」が問題視される中、インドアキャット(室内猫用)では次のような調整が行われています。
- 低脂肪・低カロリー
- 健康な筋肉維持を助けるカルニチンを配合
- 旨味成分を配合し、過剰な塩分に頼らずに美味しさを実現
低カロリー(100gあたり315kcal)に調整されているので、皮膚・被毛に何らかの問題を抱えている猫にとっては脂肪の量が少ないかもしれませんが、そうでない場合は肥満対策や減量用にピッタリかと思います。
安全性が懸念される原料に「動物性油脂」が使われていますが、粗脂肪は6.0~10.0%に調整されているので、過剰に使用されているというとこもなさそうです。
内容量は1.8kgですが、中身は600gずつに小分けされていますので、酸化対策も問題なさそうですね。
価格 | 1,829円 |
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内容量 | 1.8kg |
原材料 | トリ肉(チキン、ターキー)、トウモロコシ、米、コーングルテン、セルロース、チキンエキス、動物性油脂、植物性油脂、小麦、ミネラル類(カルシウム、ナトリウム、カリウム、クロライド、銅、鉄、マンガン、セレン、亜鉛、イオウ、ヨウ素)、ビタミン類(A、B1、B2、B6、B12、C、D3、E、ベータカロテン、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチン、コリン)、アミノ酸類(タウリン、メチオニン)、カルニチン、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリー抽出物、緑茶抽出物) ※:太字で表示されている原料は、安全性が心配される原料です。詳しくは下記項目「激安キャットフードの原料」をご覧ください。 |
成分分析値 |
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代謝エネルギー | 314kcal/100g |
原産国 | 記載なし |
給餌目安 (1日あたりの価格) |
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激安キャットフードの原料
リーズナブルな価格で販売されているキャットフードの中には、コストダウンを目的に選ばれる原料がいくつか存在します。
それらの原料は、非常に安価で入手できるというメリットがあるものの、安全性がはっきり見えないという問題を孕んでいます。
あえて「はっきり見えない」という表現を使ったのは、全てが粗悪というわけではなく、良質なものが使われていることもあるからです。
その点を踏まえた上で、以下の内容をご覧いただければと思います。
ミートミール・ビーフミール・チキンミール
ミートミールやビーフミール、チキンミールと呼ばれる原料は、対象となる動物の体の一部または副産物を粉末化した原料のことです。
これらの原料には、どの部位を使用するのか明確なルールがありません。(AAFCOで定義されているものの、強制力がないのでとくに意味がありません。)
例えばチキンミールなら、可食部位である肉の他に、くちばしや羽、内臓や骨が使用されている可能性があります。
動物性油脂
先述した〇〇ミールは、レンダリングという過程によって原料に含まれる油分を抽出します。
動物性油脂には、その時に抽出した「どの動物のどの部位から抽出されたのか不明瞭な油」が使用されている可能性があり、安全性が懸念されています。
また、動物性油脂が使われているキャットフードには、猫の嗜好性を高めるために粒の表面を油でコーティングするオイルコーディングが施されている可能性が高いです。
オイルコーディングされたキャットフードは非常に酸化しやすくなっているため、品質を維持するためにも徹底した酸化対策が必要になります。
ビートパルプ
ビートパルプとは、甜菜(てんさい)という植物から砂糖を抽出した際に発生する副産物のことです。
主に猫が排出しやすい繊維源として利用される原料ですが、絞り切れずに残ってしまった糖分や、砂糖を抽出する際に使用される薬剤の残留による影響が懸念されています。
まとめ
今回のリサーチ結果を簡単にまとめると、次のようになります。
- 費用が最も安いのはゴールデンネックス
- 安全性の心配が少ないのはサイエンス・ダイエット
- 用途に応じて切り替えるならピュリナワンが便利
- お店で直接購入するならトップバリューがオススメ
どのキャットフードにもメリット・デメリットがあるかと思いますが、飼主さんと猫に合ったものを選ぶヒントにしていただければ幸いです。
以上、1日あたり100円以下の総合栄養食についてリサーチした結果をお届けしました!